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第1部 一章 【財前姉妹】その2 第八話 声

ผู้เขียน: 彼方
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-03-20 10:00:00

21.

第八話 声

「なに、カオリってプロ目指してたの?」とミサトは少し驚いた顔で質問してきた。

「うん、実はね。でもちょっと、いま忙しいからその話はあとででいいかな」

「それは私も。うん、あとで聞かせてね」

 真剣そのものの私達にとって麻雀中ほど忙しい時などなかった。

「チー!!」

 アンが勢いよく仕掛けた。5巡目に⑦筒を⑤⑥でリャンメンチーだ。ドラは④筒。

 これを見た親のスグルはこう考えた。

(ふうん。ドラの④筒を待って③⑤のターツを残してたけど、どうやらそこは薄いようだ。あの鳴き方ではドラが2枚以上あるからここを鳴いて固定させ使い切りますと言っているようなものだもんな。諦めて③⑤は捨ててくか)そう思い③⑤を切り出す。すると捨て切った直後……ツモ④!

(うわ! 最悪)

 思わず声が出そうになるスグル。打④としたらアンに鳴かれるかもしれないが止めたらまだ中盤なのにほとんどオリしか出来ない。親番の大物手イーシャンテンなのでそれもどうなんだと思いスグルは勝負に出た。

打④

「ポン!」

 鳴いたのはミサトだった。

(なんだって?!)驚くスグル。

「ふふふ」

 そこには(やってやった!)という顔をして笑っているアンがいた。そう、アンは読みの名手だ。読めるということは読ませることも可能ということ。

 あのリャンメンチーはアンのミスリードを狙う読ませの罠だったのである。

「ツモ! 2000.4000は2100.4100!」

 ミサトの満貫が炸裂。

 アンに嵌められたスグルは親を落とし局面は南3局。ゲームはラス前まで進んでいた。

「しかし、毎回思うけどアン先輩の麻雀にはびっくりするよね。あんなリャンメン鳴いてどうすんの? って思ったけど、まさかアガリを目指すことが目的じゃない鳴きだったなんて」

「まんまとスグルさん嵌められてたね。あの鳴き方だと④④⑤⑥からか④④④⑤⑥からだと思っちゃうもんね」

 ヤチヨとヒロコが後ろから見ながらアンの麻雀に感心していた。ヤチヨの歯には青のりが付いている。いつの間にかのり塩も開けたようだ。

「ヤチヨ、歯に青のり付いてるよ」

「あ、大丈夫です。今日は金曜日ですからね。最初から長居するつもりだったので歯ブラシは持参してます」

「用意がいいね」

南3局

 アンからの先制リーチ。リーチのみだがこれを一発でツモり裏1で満貫。

南4局ドラ六

ミサト手牌

一三④⑥⑧156789白白

 ミサトがこの配牌から1巡目に4索をリャンメンチー。

打一

 その次巡⑤筒もチー。

打三

 現状トップ目のスグルは二着目のミサトが少しアガった所でトップか二着でトーナメント勝ち上がりなので絞る必要が無かった。

 ミサトは自力で2索を持ってきてペン3索待ちイッツーのみ。アガれば二着で勝ち上がりだ。

 その時、満貫条件のカオリの手はというと。

カオリ手牌

四四伍伍六六③赤⑤11366

113という形をどうするか悩む場面だった。

 そこにツモ④! 決断の時だ。カオリはまだチートイツ変化などの対応が可能な3索切りにしようとした。その時。

《ダメ、当たるよ》

 どこからか声がする。

「何?」後ろを振り返るが誰もいない。

「カオリの切り番だよ。はやくー」

「あ、ああ、ごめん」

 また、3索を掴もうとすると

《だからダメだって! それ》とまた聞こえた。仕方ないので1索を掴むと声は聞こえない。この声はなんだったのだろう。幻聴? そんなに疲れていたのだろうか。自覚はない。だいたい幻聴にしてはハッキリ聞こえすぎる。

 その後アンからの超弩級リーチが入るがカオリがツモり決着。

Bグループ勝ち上がりは

1位通過

佐藤スグル

2位通過

財前カオリ

こうして決勝卓の4人が確定した。

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